スイスの腕時計ブランド「コルム」。同社を象徴するモデルと位置づけられたこの「ゴールデン・ブリッジ」は1980年に1年間だけ発売されていたという伝説の腕時計。とにかく、美しいです。
この時計はイタリアの時計技師、ヴィンセント・ カラブレーゼ氏が制作したものですが、この時計のコンセプトやストーリーがまたおもしろい。公式ページよりいくつか引用させてもらいますが、カラブレーゼ氏曰く「時計づくりにおける窮屈な考え方を解放させる手段となるのが透明性である」と言っています。この言葉を聞いて、この時計を見るとものすごい説得力あります。
カラブレーゼ氏は1970年代初頭に高級時計ブティックで働いていたそうですが、その時の経験で顧客が求めているものが時計の「外観」ばかりに集中していて、時計の「構造」に顧客の大半は興味を持っていないということ知り、ショックを受けたそうです。そこで時計の「構造」自体で購買意欲をかき立てるような時計を作りたいと考え、生まれたのがこのゴールデン・ブリッジ。
こちらも引用ですが、彼の考えていたコンセプトは「ケースはムーブメントを納める棺であってはならない」ということであり、その結果、ケースとムーブメントが接する点を最小限に少なくするというアイデアに繋がったそうです。そのアイデアが12時と6時の2カ所だけケースと接合されている、このようなデザインになったんですね。
機能から生まれたデザイン、というよりかは、機能を見せるデザイン。デザインが美しいのではなく、「機能」こそが美しい。そんなメッセージが聞こえてくるような気がしました。
さて、時計の仕様ですが、フロントとバック、左右に4つのサファイアクリスタルが付いていて、ストラップはブラウンカラーのクロコダイルストラップか、レッドゴールドストラップの2種類。
価格は36,800ドル。円じゃないですよ。ドルです。今のレートでいうとだいたい450万円、となります。いちおう、下記の画像に販売サイトへリンクを貼っときます（笑）。
